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美山散歩
京都府南丹市美山町のかやぶきの里へ行ってきました。美山町の近くにある木工房の講座のために夫が宿泊していましたので、それにあわせて私も出かけました。 京都で山陰線に乗り換えて、園部から日吉へ。そこからバスで50分。行くにつれ、その山深さに驚いていると、集落が見えてきました。 集落の背には杉山が連なり、前には透明な川が流れています。私が着いた日は、日曜日だったので、観光客でにぎわっていました。けれども、観光地というより、静かな里山の風情を、そぞろ歩きしながら、少しのぞかせてもらう気分が、楽しめる雰囲気でした。月曜日は、ほんとに静かな里でした。日曜日は快晴でしたが、月曜日は、朝は時雨が通り過ぎ、これもまたいいものでした。 集落に入る前に、前を流れている川の美しさに、驚きました。少し上のあたりで、大きく蛇行しています。そしてまた少し下でまた曲がって流れていきます。「こういうところに山あいの集落が生まれるのね……」とひとりごと。
ここは、夫が参加していた講座の工房のご親戚のお宅です。実は、ピザレストランを始められるということで、準備中です。そこへおじゃまして、広い縁側で、焼き立ての石窯ピザをいただきました。「おいしかったあ ∞ ❣」
橋の入り口に「由良川」とあります。「えっ! あの由良川?」とまたひとりごと。私の知っている由良川は、主宰の句にある由良川の名前だけです。同じ由良川ではないかもしれませんが、私のなかでは、この川があの由良川になる気がしていました。とにかく澄んだ美しさで、ところどころ翠の流れを見せています。
集落の端に茅葺屋根用の茅の保存小屋がありました、最初はわからなかったのですが。戸の隙間から茅らしきものが見えるので、たぶんそうかなと。
「 茶の花の黄ならざるなき白さかな 」 田中裕明 『夜の客人』以後
花芯の黄と花弁の白、その白さに心を留める。最後の句集以後ということに、格別な感じを抱きます。
「詩人来て木の葉を山羊にあたへをり」 武藤紀子『現代俳句文庫武藤紀子句集』
「 線香の函美しき冬の朝 」 宇佐美魚目 『草心』
「 鳶の舞ふ裏山のあり七五三 」 武藤紀子 『冬干潟』
我が家の5歳の孫息子も、先週、七五三のお参りをすませました。孫息子の頭上で降られたあの神の鈴の音が、まだ耳に残っています。
by enza-hoshitsuzuri
| 2019-11-13 06:57
| 散歩と季語
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